あーたんの読書ブログ

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読書感想文#2『星の王子さま』サン=テグジュペリ

 

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注;今回は会社に提出する感想文ではないです(笑)

 

友人にオススメ本を聞いたら、サン=テグジュペリの『夜間飛行』をオススメされた。でもその前に世界的ベストセラーの彼の著作を読んでいなかったのでこれを機会に読んでみた。

実は小学校のころ、家にこの本があって読もうとしたのだが、当時まったく意味がわからず、全然面白くなかったという記憶だけがあり、なんとなく避けてきた。でもクラシックだし、いろんなところで話題に上がる本は読んでおいて損はない。

 

友人曰く、「作者はパイロットで、冒険家だった。彼の人生が垣間見えて面白いよ」とのこと。本書の解説では、作者はフランスの貴族出身だったが兵役で航空隊に入り、執筆活動を続けていた。二次大戦で偵察機の搭乗員として出撃を繰り返し、1944年出撃してそのまま帰ってこなかったそうだ。そんな彼が最後に書いた作品がこの本だった。

作者の人生についてまず軽く触れたのは、この世界中で愛されている小説は、児童書ではあるものの、彼の人生がつまった、哲学の本みたいだと感じたからだ。

 

あらすじを簡単にまとめる。

砂漠に不時着した飛行士が、宇宙の星からきた小さな「王子さま」に出会う。王子さまはパイロットに宇宙の旅で出会った自分勝手な人たちや、自分の星のことや、愛した花のことについて話して二人は仲良くなる。しかし最終的には二人に別れがやってくる・・・という話。

明らかに砂漠に不時着した飛行士とは作者本人のことだし(実際不時着した話は『人間の大地』にかかれている)王子さまの語る言葉も、作者がこれまでの人生で感じて来たことを反映しているようだ。

 

テーマは、大人になることと、愛と、死についてだと思う。

正直、この本は人を愛したり、大切な人の死・別れを経験したりしたことのない人には、王子さまが何を言っているのか汲み取れなくて意味がわからないと思う。だから小学校のときの私にわからなくて当然だと思った。まだまだ人生経験は浅いが、そういう人生の喜びと苦しみを多少でも経験した上で読むと結構心にずしーんとくるものがあった。

大人になることの悪い面について書かれているのは、王子さまが旅する中で出会う大人たちについて話すシーンだろう。出会う大人がみんな自分のことばかりを考えて、金や権力や所有物に執着したり、酒に溺れたり、時間がなかったりして大切なものを忘れているように描かれている。

愛については、作者のうまくいかなかった結婚生活を反映しているといわれている「バラ(妻)」と「王子さま(本人)」のやりとりが出てくるがこれは結構イラっとする。目に見えないものを大切にしていたら、バラのこともちゃんと愛せたのに、と王子さまは後悔する。

死については、王子さまが最後に星に帰るシーン(死ぬシーン)の会話がある。死んだ人は心の中で永遠に生き続ける。時間が癒してくれるから、悲しみはいつか和らぐ。

 

挿絵みたいなほんわかした話想像してたからこんな小説だとは思わなかった。ちなみに挿絵も作者が書いたんだって、才能の塊だね。

 

最後に心に残ったことばを書いておこう。

「なつかせたもの、絆を結んだものしか、ほんとうに知ることはできないよ。人間たちはもう時間がなさすぎてほんとうには何も知ることができないでいる」

「いちばん大切なものは目には見えない」。

ーこれはおとなは忘れていることなんだって。

まあ自分もある程度年を重ねて大人になったわけだけど、確かに忙しくて余裕がないときや、表面上だけみてたり、言葉にふりまわされると、何が大切かわからなくなることはよくある。ちゃんと絆を結べる人っていうのはやっぱり特別な存在だから、目に見えない部分を大事にしたいなって思った。

 

なんとなく考えたのは、欧米の児童書のベストセラーって「死」について子供向けに教えるものが意外とあるなあってイメージがある。死ぬってどういうことか、みたいなことをちゃんと書いてる児童書は日本にもあるのかなあ。童話はいっぱい読んだ方だけど思い浮かばない。

 

あと完全にこれはどうでもいいけど、小さい時よく「星の王子さま」ってカレー食べてたなあとか思ってたら、「カレーの王子さま」だった。星の王冠つけてる王子さまがパッケージでややこしいです。みんなもきっと食べてたよね?笑

 

以上です。読んでくれてありがとう!

また書きすぎました。もうちょっと短くする予定だったのに・・・。