あーたんの読書ブログ

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読書感想文#13『どうせ死ぬのになぜ生きるのか』名越康文

 


 

「ゲームさんぽ」でおなじみの精神科医・名越先生の本を図書館で探してみたら、惹かれるタイトルの本があったので。

別に口には出さないけど、どうせ死ぬのになぜ生きてるんだろうって考えることありません?生きているものは必ず死ぬということが決まっている以上、そういう虚しさみたいなのを感じる時って、きっと人類共通であると思うんだよね。何かがうまくいっていない時とか、すごく疲れたときとかね。それに対して答えようとしているという時点でびっくりで、何が書いてあるのか知りたくて読んでみた。

ネタバレすると、「その問いに対して言葉では説明不可能だけど、その答えを本当に知りたいなら、現実をありのままに捉えてその中で生きていくための力を身に着けること。それは仏教の「行」を通して可能」という内容で、ほぼ仏教の実践方法を心理学を織り交ぜながら詳しく書いている本でした。

え、答えじゃない仏教本じゃん…と拍子抜けしたのは私だけではないと思うけど、そこからの内容が意外とすごく良くて読んでよかった。でも良いと感じたのは、先生が勧めている仏教の「行」である瞑想を私が毎日やっていて、実際に瞑想についての認識が最近変わってきてたから。(先月適当に入れた瞑想アプリの無料期間がいつのまにか終わって課金されてたから仕方なく毎日やってたw)

瞑想はやったりやらなかったりで、始めて5年くらいになるけど、これまでぶっちゃけ何も効果とか感じてなくて。ちょっと副交感神経が優位になったような、頭がぼーっとしたり眠くなったりする感覚はあったけど、頭の中の雑音を止めたりコントロールできるようにはこれまでならなかった。なぜなら瞑想で「いまこう感じてる」って、自分の心を観察することはたまにはできるけど、そこから、心が落ち着いたりとかコントロールへのつなげ方がわからなかったからかなと思った。それについて、「感じていることは自分ではない」、「現実は自分が見たいように見てる」っていう説明を名越先生が加えてくれたのが大きい。あ~瞑想ってそうやって認識コントロールする練習になってたのか、って腑に落ちたという感じ。これはこの感覚がわからない時に読んだら、「は?」ってなって終わってたと思う。タイミング大事ね~

全体的に仏教の話も知らないの多くて面白かったし、あと「現象は認識によって左右される」という「現象学」の話がすごく面白くて、まさにその「認識」をコントロールできるようになるのが瞑想だなと思った。じゃ今日も瞑想アプリしながら寝ます。おやすみなさい。